チェンライの日々

タイ(チェンライ)に住んで15年。日々の暮らしを綴ります。

タイと言う社会

 これでやっとバッテリー交換に取り掛かれると思ったので、今度こそその日の内にやってしまおうと思って頑張って夕刻取り掛かった。それでマニュアル通りプラスから付けて、マイナスを付けようとした時、パチパチっと火花が飛んだ。妻が壊れるから止めてと言ったが、最初に付ける瞬間はどうしても少しは火花が出るもんだ、と言ってもう一度試みたが、激しく火花が散る。電極の頭を見ると少し穴が開いていた。彼女が近くのタイヤ屋さんに頼もうと言うので、行って貰った。間も無く男がバイクで付いて来た。その人はその近くのバッテリー屋さんだと。タイヤ屋さんから連絡を貰ったのだと。見るなりこれは違うと言った。逆だと言った。驚いたことにプラスと書いてある方にマイナスを付けるのだと。今更穴も開いているので交換は無理だろうと言うので、位置を逆にしてコードを引っ張れば出来るかも知れないと言うのでやって貰った。位置を逆にしてあっけ無くプラスにマイナスを付けて火花も飛ば無かった。何と言うことだ。タイではプラスとマイナスを付けるのだ。そのバッテリー屋さんの話では、これは修理人の間では常識で、素人ではこう言う作業は出来無いようになっているとのこと。タイとは何と言う社会だ。業界が儲かるようにわざと逆に表示してあるのだ。タイとは恐ろしい国だ。今更ながらタイ国の複雑性・封建制を思い知らされた。
 今振り返って見ると、店員が謝らなかった理由と、そして若しかしたら、店員はその説明をしていたのに、それを妻が理解出来無かったのかなどと思い巡らしても、更々妻に問いただすことは出来無いし、その気も無い。


 余りに長く修理に手こずったので、部屋に居ても、未だふと直って無いような気がする。


昨日の夕食 豚カツ(腹が中々減らなかったので、夜の11時頃食べた)

今日の朝食 味噌汁ぶっ掛けご飯と鯖カレー

怒りの矛先

 結局、昨日はバッテリー専門店、と言うか車の部品屋でバッテリーを買って帰ったのだが、陽も暮れ掛かっていたので、翌日に交換することにした。バッテリー専門店は町の反対側の端に有って、結構遠い。これがそもそもの不幸の始まりだったかも知れない。
 昨夜は結構夜更かししたので、翌日起きたのは10時半だった。朝飯を食うと例によって又昼寝(朝寝?)をして、目が明いたのは午後になっていた。妻がバッテリーは未だしないの?と言うので、重い腰を上げて、いざバッテリー交換をしようと思ったら、どうも電極の位置がおかしい。プラスとマイナスが逆になっている。半回転させると車のコードが合わない。これはおかしい。若しかしたら、バッテリーには2種類有って、これは左右の型の違いによるものではないかと思ったが確信が持てない。いやいや、やっぱり車によっては、エンジン等の配置によって、左右2種類無いとおかしい、と思って、ネットで調べたがその説明は見当たらなかった。買った店の領収書にも電話番号が書いて無かった。これは行って聞くしか無い。そして、途中のタイヤ専門店で聞くことにした。寄って聞いて見ると、やっぱり左右2種類有ると。唯、コードを引っ張って付けても構わないと言うことだった。ちょっと迷ったが、やっぱり換えて貰う方が良いと思ったので、店に向かうことにした。店に着いて店員に言うと、反対の物を渡して悪かったとも言わずに、そんなものは無いと言う。だってタイヤ専門店でさえ左右2種類有ると言っているのに、バッテリー専門店に無いはずが無い。しかも知らないと言う。こいつは馬鹿かと思って、日本語で「こいつは馬鹿だ!」と頭に指を指すジェスチャーをして、大きな声で叫んだ。くれぐれも通訳をしている妻に怒っている様には受け取られ無いようにして…。そして「こんな店には二度と来ない!」と又怒鳴ってやった。それで要らないから金を返して貰うよう妻に話していると、いつの間にかカウンターの上に違う型の物が置かれている。妻と顔を見合わせて、彼女に「何で彼はこれを持って来たんだ?」と聞くと、「さあ、誰かに言われたんじゃない?」と妻。「何で最初にこれを持って来なかったの?」と妻が店員に聞いたら、「知らなかった」と。まあ、取り敢えず交換も出来たので、まずは目出たし目出たしと言うことで帰途に着いた。妻は「間違ったのに謝りもしない。」と怒っていた。「まあ、タイはそう言う国なんだから…」と逆に私が慰めた。
 さて、これには後日談と言うか続きが有って…。夜も更けたので又明日…

雪解け

 妻の機嫌は少し直ったようだ。
 昨日のことで、彼女は面白く無かったはずだ。折角私のために色々やったのに、結局私に怒鳴られてしまった。彼女は平静を装っているが、腹の中では不満がこもっているはずだ。それが証拠に、私の持病の薬を頼んだら、10ヵ月分も買って来た。毎月買いに行くのは面倒だからと思って、3ヵ月分を頼んだのだ。病院で貰うのは面倒だから、同じ薬をいつも薬局で買って居る。どうも遅いと思ったら、長話をして、薬局の主人が日本に行った時友達になった日本人が来るので、ガイドになって欲しいと頼まれたらしい。チップを弾むと言われて気が大きくなったのか、3箱も買って来た。1箱100錠入りだから300錠もある。心臓肥大と糖尿の薬は今まで1ヵ月分づつしか買っていない。前立腺肥大の薬だけ10ヵ月分も買ってどうするんだと言いたかったが、これ以上彼女の機嫌を損ねたく無かったので何も言わなかった。むしろガイドの話に感心して置いた。彼女は10年間日本に住んでいたから、ガイドなど楽勝だ。それにしても、薬局の主人が観光旅行で日本に行った時に日本人と友達になるなんて、大したもんだと感心した。言葉も分からないのに…。まあ、そんな状態だから、彼女は心の中では当然不満を抱えているのだろうと思っていた。それで何とかしなければと思いつつ、一夜が明けてしまった。そして、朝、ふとしたことで、彼女が大笑いをした。これで少しは雪解けの兆候が見られる。


今日の朝食 鶏粥と鮭

一触即発

 私は大声を上げてしまった。「何で新しいバッテリーを持って行かないんだ!」「ここに新しいバッテリーが有ると言うからここに来たんだ!」二度も大きな声を上げてしまった。
 二人で買い物に行こうとしたら、バッテリーが上がっていて動かなかった。妻の車とバッテリーケーブルで繋いで始動させて、バッテリーを買いに行こうと言ったら、彼女は、壊れるからダメだと言った。いつも行っている修理屋に頼もうと言うので、仕方無く向かった。修理屋に新しいバッテリーも置いてあるからそれを持って来て貰って交換して貰えばいいと言うことだった。まあ、どうせ買い物の帰りに寄れば手間的にはその方が楽かと思った。取り敢えず行きしなに寄って頼んで置こうと思って寄って見ると、お客さんが一杯居て、時間が掛かると思ったが、彼女が馴れ馴れしく社長さんに声を掛けた。「すぐ来てくれるって」と彼女が言うので、暫く待って居たが、一向にやって来ない。彼女は私がイライラして居る様子を見て、会計をやっている奥さんらしき人に又同じ話をしている。奥さんは社長と話をして来たのか「もうすぐ来ますから」と言う返事。暫く待って居ると、若い男の従業員が古いバッテリーを持って行こうとするので、そうじゃなくて、新しいのを持って行ってくれるように彼女に言うと、車を一度持って来て、色々検査をするとか言う話。「バッテリーが上がってるのだから検査は要らない。新しいバッテリーを持って行ってくれ」と何回彼女に言っても同じことの繰り返しになるので、「何で新しいバッテリーを持って行かないんだ!」と大きな声を上げてしまった。すると社長達はびっくりしたように、店の奥に引っ込んで行った。すると、「別の店に行こう」と彼女が言うので、「ここに新しいバッテリーが有ると言うからここに来たんだ!」と再び大きな声を上げてしまった。散々待った挙句がこれだったので、私は感情を抑えることが出来無かった。
 今思うと、いくら自分が正しかろうと、如何に彼女の行動が間違っていようが、どうして自分の感情を抑えることが出来無かったのだろうと後悔している。こんなことで彼女の気持ちが離れていったらと思うと、戦々恐々である。でも素直には謝れ無い。だって私は間違って居ない。自分の感情をコントロールするのは年とともに難しくなっていく。

今日も怠惰な日々

 タイに来て、顔も洗わず歯も磨かず朝食を食べる習慣が身に付いた。今日起きたのも10時半。今日は明け方5時に目が明いて、クロワッサンを二つ食べたから、腹も減らないし、起きるのも遅くなった。妻が10時頃「もう死んだか。」と見回りに来た。今日は少し暖ったかそうで、腹も減って無いし、寒くも無いので、蒲団でゴロゴロしているのも気持ち良かった。インターネットを見て居ると、少し腹が減って来たので、予定表(ローテーションの献立表はパソコンで管理している。)を見ると、八丁味噌としめ鯖となっていたので、八丁味噌だけ頼んだ。しめ鯖は食堂の冷蔵庫に保管してあるのだ。窓から外を眺めると、二人で私の車を洗車していた。頼みもしないのに、妻は気が向いたらいつも女中さんに命令して二人で洗車をする。私はタイに来て殆ど自分で洗車をしたことが無い。私は益々怠け者になっていく。


今日の朝食 八丁味噌ぶっ掛けご飯としめ鯖

昨日の夕食 おでん

昨日の昼食 カレーうどん