チェンライの日々

タイ(チェンライ)に住んで15年。日々の暮らしを綴ります。

教育委員会から知事部局へ(自叙伝)

(昨日のつづき)


異動希望を出して置いたら次の異動先は植物園だった。
何故教育委員会から知事部局に成ったのかは分からない。
教育委員会と知事部局との人事交流は少ないのだ。
本庁に異動後、組合役員はしなかったが、教育委員会から植物園に変わると分会長兼支部書記次長に。
植物園の職場は組合については素人ばかりで、私が分会長をやるしかなかった。
それと支部の書記長が当該支部は役員の成り手が無く、会計担当の書記次長をしてくれとの事だった。
植物園では知事選の時は植物園に割り当てられた全戸ビラ配布700戸分を週2回1人で配った。
700戸は1日では撒けないので、結局毎日全戸配布をして居た。
サボると次のビラが来るので大変だった。
当時のビラは分厚く、100枚持てばメチャ重かった。
家の近所だったので100枚配れば家に取りに帰った。
実は植物園も家から近かった。
選挙の時は園の近くの選挙事務所に早くから泊り込んだ。
夕食だけ家に帰った。
異動1年後、温室や植物園会館の建て替えなど園内の大改築の時期に当たった。
職場改善要求なども先頭に立って交渉した。
経理係の仕事も係長が長期病休で予算要求書などは私が作成した。
大幅にサバを読んで本庁から雷が落ちた事も有る。
電話で怒鳴られた。
今ならパワハラで訴えてやるのだが…。
園は清掃を管理委託して居たのだが、毎年同じ業者が落札するのでおかしいと思い、予定価格を或る業者にバラした。
するとその業者が酒場で同業者に自慢したらしくバレてしまったので、後日上司から詰問されたがしらばっくれた。
今から考えても上司がいつもの業者に教えて談合して居たとしか考えられない。
それと植物園会館に入った食堂業者の料理が高いと言ったら自民党の伊吹文明が文句を言って来た。
また、本庁が1億円の立派な屋外トイレを建てると言うので反対した。
屋外トイレは必要だが1億円は高すぎる。
一方では通常の肥料代などを年々削り、自民党の京都府政は府民と職員の敵だと思った。
5年が経って異動しろと言われた。
組合役員をやって居るので不当配転だと言って、辞令を受け取らなかった。
だが、園長が泣いて頼むので可愛そうに成り、辞令は受け取らずに異動した。
目の前で破ってやろうかとも思ったが大人げ無いので辞めて置いた。
実は植物園は交代勤務で土日出勤の翌月火は休みに成るので、翌水木金勤務後また休み。
従って其の週の水木金を休めば1週間休みと成るのでタイに旅行出来た。
唯、予め水木金の年休は認められ無いので、風邪だと言って休んだら叱られた。
何しろ真っ黒に日焼けしてたからバレバレだったのだ。
それで結局タイ行きは退職まで通算100回を超える。
已む無く異動した先が府税だった。
今まで税の事など全く知らなかったのにいきなり滞納者相手の仕事。
税の事など知らないのに滞納金を払えと電話した。
すると相手も弱みが有るので、税の文句は言わずに、兎に角「待ってくれ」だった。
それも殆どが嘘で、いや、その時は本心だったかも知れないが、結局払わない。
何しろ今まで何度も催告状を送られても払わない人達だからほぼ確信犯。
そう言う人達ばかり相手にする係だった。
中には息子の不始末は私の責任と言って払うお婆さんも居た。
そう言う人は大概貧乏だから毎月何千円の分納だった。
中には「差し押さえ予告」を送ると、怒って事務所に怒鳴り込んで来る人も居た。
連絡が付かないか、或いは無しのつぶての場合は家に行ってメーターを見た。
冷蔵庫が有ると僅かにメーターが回って居る。
或る時は刺青の人が出て来る時も在った。
本当のヤクザは手を上げない。
住民票を残したまま移転してる場合も有った。
子供が居たら住民票を移転しないと転校出来ない。
徴税吏員のカードを見せれば区役所のカウンターに入って行って、住民票の閲覧が出来た。
「徴税吏員」と赤字で太く書かれたカードだ。
府税事務所長の印は有ったが写真の添付は無かった。
私の顔は徴税吏員そのものだったんだろうか。
法務局でも銀行でも府税事務所長印押印のA4の調書1枚が有れば何でも閲覧出来る。
8年間の納税担当の間に一度課税課の特別地方消費税担当に成った事が有る。
昔の料理飲食税が変更されたもので、5千円を超える食事等をした場合に一割加算される。
東府税事務所の時だったので担当は祇園のスナックだった。
客から預かった税を店が後で自主納付するもので、課税課としてはその申告を促すのが仕事。
当時はバブルが弾けて赤字経営が多く、中々申告して来なかった。
電話で督促もするのだが、私の電話を聞いて居た先輩は私の話は表面的で中身が無いと言われた。
先輩の電話は成る程、申告しようと言う気持ちにさせるものだった。
だが電話では中々申告が進まないので月一で夜回りが有った。
皆で夕食後一斉に回るのだ。
2人一組でそれぞれの担当を回った。
1人400件抱えて居て、一夜で自分の担当分は10件ほどしか回れ無い。
行くと店はガラガラで、「税金を払う金が無いので飲んで行って下さい」と言われた。
勿論、冗談だったが半分本音でも在った。
再び納税課に戻ったが、晩年は経済状況も厳しく、「差し押さえ予告」を送っても無反応だった。
それでほぼ毎日差し押さえ状態に成った。
それが嫌に成ってまた異動希望を出した。
嘘ばかり吐かれて居ると、顔を見ただけで人が分かる様に成った。
人間の負の部分を十分見た気がした。


(つづく)



追伸


今朝は7時に目が開いて外灯を消して回り、また寝床に入ってYOUTUBEを見た。
そしてまた寝入ってしまい、妻の呼ぶ声が。
「ご飯出来た!」
見ると9時前に成って居た。
もう少し寝かせてくれたら良いのに。
いつも私がご飯と言ってから用意してくれたら良いのに…。
しかし考えて見れば有難い事だ。
独身ならこうも行かないと思い、ふらふらと食卓へ。
チェンライには独身男性もまま居る。
彼らは自炊するか食べに行くかしてるのだろう。
独身は気楽でいいが、私は尻に敷かれてもかかあ天下で良い。


今日の朝食


さて、今夜は和定食。
いつも美味しい料理をありがとう。