チェンライの日々

タイ(チェンライ)に住んで15年。日々の暮らしを綴ります。

雨の匂い

今日は久し振りにまとまった雨が降った。
お陰でクーラーから一転して、扇風機も寒いくらいになった。
窓からは冷たい空気が入って来る。
そして、雨の匂いもする。
いや、雨の匂いと言うよりも、正確には雨に濡れた木の匂いだ。
今年は水掛け祭りは無かったが、
その真夏の行事の水掛け祭りの時期が終わるや否や、
雨季に入って往くのだろうか。
半年振りの涼しさだ。
そして、その木の匂いは半年振りの懐かしさ以上に、
もっと昔の記憶を呼び起こす。
よく考えると、それは恐らく子供の頃の記憶だろう。
幼稚園時代は、京都市の南部の八幡市、
その頃は確か八幡町だったと思う。
石清水八幡宮の脇道の麓に家が有った。
だから幼稚園時代は自然の中で育った。
その時の木の匂いの様な気がする。
それが何の木だったかは覚えて無いが、
タイで嗅ぐ木の匂いが何故か同じ様に思える。
それが空気の冷たさと相まって、とても心地良い。
鮭は生まれた川の匂いを追って、
元の川に戻って来るのだろう。
匂いと言うものは、鮭ほどでは無いが、
人間にとっても、記憶の底に残るものなんだろう。
これから雨季に入れば、せいぜいこの木の匂いを満喫して、
子供時代の記憶を辿ろう。
小学校時代は街に引っ越したので、
コンクリートジャングルの中で育った。
でも、神社の森が近くに有ったので、
少しは木の匂いの記憶も残って居るはずだ。
子供時代の自然との触れ合いの記憶は、
年老いた今こそ大切な物かも知れない。