思う様に行かない(2)
朝、ベランダで何やら声がするので、起きて行くと、
昨日、妻が友人から貰って来たナスビを、妻は大きいのと小さいのに分けて居た。
私は艶の有るのと無いのとに分けて、艶の有るのだけを漬物にしようと分け直した。
戻って来た妻は、此れは傷が有るとか言って、艶の有るのを元に戻し始めた。
私は艶の有る無しを分けるのに気を取られ、妻が元に戻してるのに気が付くのが遅れた。
折角分けたのが、またごちゃ混ぜに成って、どれがどれか分からなく成ったと思い、
つい大きな声を出してしまった。
すると妻は、「私はまだ何もして無い」と言って逃げて行った。
後で考えたら、妻がやり直した所は分かって居たので、調べ直すのは大した事では無かったのだ。
しかし、その時は、また一からやり直しだと思って腹が立った。
それから妻は部屋に閉じ籠ったままだった。
私はしまったと思い、何とか妻の機嫌を直そうと、
色々声を掛けて見たが、一向に直る気配は無かった。
すると、暫くして機嫌が直った様な声を出して、市場に買い物に出掛けて行った。
私はホッとした。
その後、妻は戻り、様子を見に行ったが、余り機嫌が直った様でも無い。
まあ、その内、直るだろうと思い、私も市場に行こうとした。
すると、お手伝いさんが庭の草刈りを始めようとしたので、
体は大丈夫なのかと聞くと、大丈夫だと。
市場に着いて、マルベリー(桑の実)を探したが、何処にも売って無かった。
別の市場にも見に行ったが無かった。
仕方が無いので、以前コンビニでマルベリー・ジュースを売って居たので、
そのコンビニに行くと、其処にも無かった。
きっと旬が有るのだろう。
以前、市場で一盛り10バーツ(約35円)を二盛り買って、一か月近く持った。
冷凍保存して少しづつ食べたのだ。
あの時、市場の全てを買い占めて置けば、半年ぐらい持ったかも知れない。
マルベリーはアントシアニンなどファイトケミカルが豊富で、スーパーフードと言われて居る。
市場から帰るとお手伝いさんの姿は無く、一体、何処を草刈りしてるのだろうと思ったら、
遠くの隅の方で休んで居た。
私が頼んだ所と全然違う所を、しかも草刈り機も使って無い様子だった。
まあ、体が本調子で無いのだからとは思うものの、せめて違う所はしなくてもと思った。
さて、今夜は豚のステーキ。
風呂から上がって一服してると、ドアを叩く音が…。
真っ裸でベッドの上に転がってるので、
下手に返事をしてドアを開けられると大変と、大急ぎで靴下とスウェットを履いた。
食卓の方へ行って見ると、テーブルには既に用意されて居た。
ポークステーキを一口食べてビックリ。
レアに近いミディアム。
チェンライ一のシェフの味。
今日の「思う様に行かない(2)」と言うタイトルを変更しようかと思ったが、
時、既に遅し。
期限の午前零時はとっくに過ぎてるので、タイトルはそのままに。