そもそも何故タイか
「この広い世界で、人生の一瞬が、この国でクロスした。」
それが妻との出会いだった。
新採の頃、人間関係でストレスがあった。
13年程経った頃、再び人間関係でストレスが生じた。
それは新採の頃以上のものだと感じた。
日々の苦痛から海外旅行でもして、一時的にでもリフレッシュしたいと思い、
安近短のアジア方面のビーチリゾートでのんびりしたいと思い、
フィリピンのセブ、インドネシアのデンパサール、
タイのパタヤのパンフレットが目に留まり、
生協にどこか取れたらと頼んでおいたら、タイが取れたと連絡があった。
4泊5日のツアーだった。
ところが初めての海外旅行にして、
タイ航空の飛行機の整備不良で初日に飛ばなかった。
大阪のホテルに泊まらされ、3泊4日のツアーとなつた。
そんなこんなで辿り着いてみると、
そこは、一昔前の日本を思わせる不思議な懐かしさと、
終戦直後を思わせるバイタリティー溢れた街の雰囲気に圧倒され、
すっかり魅了されたタイに何度も訪れるようになった。
3回目からはツアーではなく個人旅行にした。
そして、一人で街中をうろうろしている内に道に迷い、
交番に駆け込んだところ英語も通じず、これはダメだと思い、
帰国後、タイ料理店で留学生が教えているタイ語教室に半年通い、
少し喋れるようになると、益々タイにのめり込んでいった。
バンコクの渋滞、排ガス、喧騒に飽きてくると、
タイ第二の都市、北タイのチェンマイに訪れるようになった。
近くにもっとのんびりした町、チェンライがあることを知り、
今度は訪問地をチェンライに移すようになった。
そして、妻と出会った。
タイに来るようになってから9年が過ぎていた。