チェンライの日々

タイ(チェンライ)に住んで15年。日々の暮らしを綴ります。

雪解け

 妻の機嫌は少し直ったようだ。
 昨日のことで、彼女は面白く無かったはずだ。折角私のために色々やったのに、結局私に怒鳴られてしまった。彼女は平静を装っているが、腹の中では不満がこもっているはずだ。それが証拠に、私の持病の薬を頼んだら、10ヵ月分も買って来た。毎月買いに行くのは面倒だからと思って、3ヵ月分を頼んだのだ。病院で貰うのは面倒だから、同じ薬をいつも薬局で買って居る。どうも遅いと思ったら、長話をして、薬局の主人が日本に行った時友達になった日本人が来るので、ガイドになって欲しいと頼まれたらしい。チップを弾むと言われて気が大きくなったのか、3箱も買って来た。1箱100錠入りだから300錠もある。心臓肥大と糖尿の薬は今まで1ヵ月分づつしか買っていない。前立腺肥大の薬だけ10ヵ月分も買ってどうするんだと言いたかったが、これ以上彼女の機嫌を損ねたく無かったので何も言わなかった。むしろガイドの話に感心して置いた。彼女は10年間日本に住んでいたから、ガイドなど楽勝だ。それにしても、薬局の主人が観光旅行で日本に行った時に日本人と友達になるなんて、大したもんだと感心した。言葉も分からないのに…。まあ、そんな状態だから、彼女は心の中では当然不満を抱えているのだろうと思っていた。それで何とかしなければと思いつつ、一夜が明けてしまった。そして、朝、ふとしたことで、彼女が大笑いをした。これで少しは雪解けの兆候が見られる。


今日の朝食 鶏粥と鮭

一触即発

 私は大声を上げてしまった。「何で新しいバッテリーを持って行かないんだ!」「ここに新しいバッテリーが有ると言うからここに来たんだ!」二度も大きな声を上げてしまった。
 二人で買い物に行こうとしたら、バッテリーが上がっていて動かなかった。妻の車とバッテリーケーブルで繋いで始動させて、バッテリーを買いに行こうと言ったら、彼女は、壊れるからダメだと言った。いつも行っている修理屋に頼もうと言うので、仕方無く向かった。修理屋に新しいバッテリーも置いてあるからそれを持って来て貰って交換して貰えばいいと言うことだった。まあ、どうせ買い物の帰りに寄れば手間的にはその方が楽かと思った。取り敢えず行きしなに寄って頼んで置こうと思って寄って見ると、お客さんが一杯居て、時間が掛かると思ったが、彼女が馴れ馴れしく社長さんに声を掛けた。「すぐ来てくれるって」と彼女が言うので、暫く待って居たが、一向にやって来ない。彼女は私がイライラして居る様子を見て、会計をやっている奥さんらしき人に又同じ話をしている。奥さんは社長と話をして来たのか「もうすぐ来ますから」と言う返事。暫く待って居ると、若い男の従業員が古いバッテリーを持って行こうとするので、そうじゃなくて、新しいのを持って行ってくれるように彼女に言うと、車を一度持って来て、色々検査をするとか言う話。「バッテリーが上がってるのだから検査は要らない。新しいバッテリーを持って行ってくれ」と何回彼女に言っても同じことの繰り返しになるので、「何で新しいバッテリーを持って行かないんだ!」と大きな声を上げてしまった。すると社長達はびっくりしたように、店の奥に引っ込んで行った。すると、「別の店に行こう」と彼女が言うので、「ここに新しいバッテリーが有ると言うからここに来たんだ!」と再び大きな声を上げてしまった。散々待った挙句がこれだったので、私は感情を抑えることが出来無かった。
 今思うと、いくら自分が正しかろうと、如何に彼女の行動が間違っていようが、どうして自分の感情を抑えることが出来無かったのだろうと後悔している。こんなことで彼女の気持ちが離れていったらと思うと、戦々恐々である。でも素直には謝れ無い。だって私は間違って居ない。自分の感情をコントロールするのは年とともに難しくなっていく。

今日も怠惰な日々

 タイに来て、顔も洗わず歯も磨かず朝食を食べる習慣が身に付いた。今日起きたのも10時半。今日は明け方5時に目が明いて、クロワッサンを二つ食べたから、腹も減らないし、起きるのも遅くなった。妻が10時頃「もう死んだか。」と見回りに来た。今日は少し暖ったかそうで、腹も減って無いし、寒くも無いので、蒲団でゴロゴロしているのも気持ち良かった。インターネットを見て居ると、少し腹が減って来たので、予定表(ローテーションの献立表はパソコンで管理している。)を見ると、八丁味噌としめ鯖となっていたので、八丁味噌だけ頼んだ。しめ鯖は食堂の冷蔵庫に保管してあるのだ。窓から外を眺めると、二人で私の車を洗車していた。頼みもしないのに、妻は気が向いたらいつも女中さんに命令して二人で洗車をする。私はタイに来て殆ど自分で洗車をしたことが無い。私は益々怠け者になっていく。


今日の朝食 八丁味噌ぶっ掛けご飯としめ鯖

昨日の夕食 おでん

昨日の昼食 カレーうどん

「夫婦は我慢のし合い。」

 妻が家に居ようが居まいが、と言うのは語弊があるが、私には妻が居ると思うだけで、例え妻が外出して居ようが心は平安である。在住の人の中には、夫婦仲が余り良く無いと思われる人や独身の人も結構居る。「夫婦は我慢のし合い。」とは、結婚式の時に今は亡き小学校の恩師がはなむけに言ってくれた言葉だが、今も心に残っている。その時は妻は日本に来たてで、日本語も分からなかったので、主には私への言葉だった。熟年離婚などと言う言葉があるが、それはやっぱり互いに尊重し合い、理解し合うことが大切だと言うことを教えてくれているのだろう。我々の場合は特に言葉の不理解が原因で、心が離れて往くことも多いはずだ。在住の人を見て居ると特にそう思う。同情はするが、私自身も無縁では無い。常に気をつけて置かねばならないことだ。タイ語を始めてもう20年近くなるが、未だに小学生レベル以下だ。文字を習えばもう少し上達するのだが、未だにそれも道半ば。まあ、良く持って居るものだ。一触即発。いつもそう言う危険を孕んでいると思って接して居る。


昨日の夕食 鮭の刺身

今日の朝食 蛤の澄ましぶっ掛けご飯とししゃも

いつも一緒に仲良く市場に行くの図↓

今日もバンドゥー温泉

 今日も、家から車で20分のバンドゥー温泉に行って来た。昼飯を食って昼寝をしていて、目覚めたら7時だった。一日寝ていては胃にも悪いと思って妻を近くの温泉に誘ったら、面倒臭いから行かないと言った。見ればつまみとビールでテレビを見て居た。運動不足になるからと言って一人で行くことにした。
 着いて見ると、今日も一杯で、丁度前の人が終わって、湯を抜き終わったとこだった。小さい湯船なのですぐ一杯になる。少し貯まった処で待ちきれ無いので入って、湯をかき混ぜていた。今日は隣の客も静かで、落ち着いて入れる。前回は隣の部屋の子供が煩かったのだ。今日は熱い湯に挑戦してやろうと思って、暫く湯をかき混ぜていたが、手が熱くなってきて、我慢出来無くなったので、湯を止めてしまった。体の方はもっと我慢出来たのだが…。それで頑張って長く湯に浸かっていようと思ったのだが、一分位ですぐにしんどくなって来た。どうもタイ国と言うぬるま湯に浸かっていると、まるで我慢が出来無い性分になってしまったようだ。
 今回も前回のように水浴びして又湯に浸かった。これが何とも心地良い。ネットで体に良く無い、血圧が上がったり下がったりすると書いてあったが、気持ちが良いので止められ無い。血圧が上がったり下がったりするような自覚が感じられない。若しかしたらそれは自分では分からないことで、本当は心臓が悲鳴を上げているのかも知れない。などと思いながらも、とても気持ちがいいので、若しかしたら心臓にいいのでは、何て都合のいい考えも沸いて来る。結局3往復した。まず水桶に下半分浸かって体を冷やしてから、桶で頭から水浴びをする。最初の5杯までは冷たいが、それ以降は慣れて来る。行者さんもこう言う心境だろうなどと勝手に推測した。最後はシャワーで水浴びした。やっぱりこっちの方が気持ちいい。時計を見ると8時半だった。他に客は誰も居なかった。管理人も見当たら無かった。