チェンライの日々

タイ(チェンライ)に住んで15年。日々の暮らしを綴ります。

タイに住んで10年(其の8)


あと数日で、早期退職後の来タイ日から10年経つ。
10年経って、どうやら今後の生き様が見えて来た。
何も無ければ、母と同じ様に死に往くのだろう。
私は母の死に様を見て来た。


何も無ければと言うのは、例えば交通事故でポックリ死ぬかも知れない。
いや、ポックリ死なずに、怪我で寝たきりとなるかも知れない。
それなら心筋梗塞でポックリ死んだ方が楽だ。
いやそれも必ずしもポックリとは往かないかも知れない。
父の様に、何度も発作を繰り返し、苦しい目をするかも知れない。


だが多分母と同じ様に、ゆっくり死に向かうのだろう。
後に残された妻は、悲しいだろうが、彼女には近くに親族が居る。
私には居ない。
若し逆なら、大変な事だ。
また一からパートナーを探さなければならない。


そうなると地獄だ。
在留邦人で孤独死が在ると言う。
私は妻より先に死にたい。


寝たきりでもいいから、先に死にたい。
寝たきりになったら、安楽死を望むかも知れないが、
未だタイでは一般的では無い。
寝たきりになれば、認知症になって、そんな事も分からなくなるかも知れない。


今の内に終活をして置かなければ。
妻が無事に遺族年金が貰える様に、今出来る事はして置かねば。
それさえあれば、妻は悲しくとも、何とか生きては往けるだろう。


出来る事なら、母と同じ様に長生きをして、
ゆっくりと死に向かいたいものだ。
母は96で亡くなったから、私には未だ28年間残されて居る。


28年て長いんだろうか。
10年はあっと言う間に過ぎたから、恐らくきっと、あっと言う間だろう。
彼女と結婚してからの20年も、あっと言う間だったから。



一昨日の朝食 エビ卵焼飯


昨日の朝食 ホットサンド


昨日の昼食 刺身と茶碗蒸し


もし後30年生きたなら、妻との結婚生活は50年となる。
日本では、金婚式と言うそうだが、
タイにはそう言うものは無いから、私の心の中で祝う。


死ぬ時には、「先に死んでご免」と心の中で呟くだろう。
そして母と同じ様に、「ありがとう。楽しかった。」と言って死にたい。