チェンライの日々

タイ(チェンライ)に住んで15年。日々の暮らしを綴ります。

タイの過ごし方(其の5)

一昨日、在住の方宅に訪問し、お食事をご馳走になり、その後、終活について、少し勉強会をした。
もうぼちぼち死んだ後の事を考え、いや、もう準備をして置こうと言う事だ。
私は、まだまだ先の事だと思って居たのだが、
「取り敢えず準備だけはして置きたい。」
「交通事故と言う事も有る。」
そう言われれば、私もその可能性が無いとは言い切れ無い。
と言う事で、私は、自分の持って居る資料を持ち寄った。


一つは領事館の資料で、遺体の扱いとか、領事館及びタイの役場への届だとか、遺骨の日本への輸送だとか。
もう一つは、遺族年金の手続きについて。


一人は、タイに有る財産は、今一緒に生活して居る者に与え、
それ以外のものは、親族に残したいと言う事だった。
もう一人は、親族には既に渡して有るので、
残って居る財産を、今世話になって居る者に与えたいと言う事だった。


それぞれ独自に調べられて居り、
一人は領事館の対応は不親切と言うものだった。
前は委任状の事を言って居たのに、今回は一言も言わ無かったと。
「遺体の処理を誰がするかはケースバイケースなので、

具体的な話は領事館としては言え無いのでは」と私は申し上げた。
委任状により、タイ人に処理をする権限が有っても、

領事館としては、日本の遺族に伝える義務が有り、
若しくは、遺族が不明かどうか調査する義務が有る。
そして、委任状が真正で無ければ、場合によっては、

処理をする権限を領事館から相続順位1位の者に委任する事になる。
だから、「遺体及び財産の処理は誰々に委任すると言う委任状を残して置か無ければ、
面倒な事になる」と申し上げた。

もう一人も同様な心配、委任状は英語とタイ語の併記かとか。
私は「領事館に対しては日本語のみ、タイの機関に対してはタイ語のみ」
と申し上げた。


唯、別の者への委任状を別途書く事は不可能では無いので、
そこら辺は私は法律の専門家では無いので、若干の不安は残るのだが…。


「委任状」と言う同じ言葉で二つの異なる物が有り、
一つは、病院からの邦人の遺体の搬出については、領事館に権限と責任が有り、
家族等は、その搬出の権限を領事館から委任され無ければ、

勝手に搬出出来無いと言う事が有るので、その委任状。
「領事レター」とも言う。
もう一つは、さっきの遺書の意味での委任状で、
話がごっちゃになって、中々進まなかった。


余談だが、私の母の場合には、領事館に委任状の依頼をしたら、
死亡診断書が先だと言われ、
病院に診断書をくれと言ったら、領事レターが先だと言われ、

すったもんだした。
結局、領事館の人に病院の担当者と電話で話をして貰い、

診断書のコピーを出して貰って、それを領事館にメールして、
領事レターを返信して貰い、それを病院に渡して、
診断書と遺体の搬出許可を貰ったと言う話もして置いた。


もう一つ。
邦人がタイで亡くなった場合は、事件性が疑われ、必ず病院に搬送される。
だから家族は遺体を勝手には引き取れ無くなるのだ。
私の母も家で亡くなったが、警察に連絡したら、

検視官の様な人が遺体を見た後、病院に搬送された。


遺族年金の事については、もう一人は関心が無かったので、
また今度と言う事でお開きとなった。


そのお宅は、初めて寄せて貰ったが、田園風景の広がる素晴らしいお宅で、
街の真ん中に家を買った自分を、つくづく後悔した。