チェンライの日々

タイ(チェンライ)に住んで15年。日々の暮らしを綴ります。

昔話

退職後も突然昔の記憶が蘇る事が在る。
昔、特別地方消費税の仕事をして居た事が在る。
その2年前は、植物園の経理事務をして居て、其処からいきなり納税課への異動だった。
納税課の事務と言うのは、税金の滞納者相手に税金を納めて貰う仕事で、
異動直後は税金の何の知識も無い人間が、税金を滞納して居る人から、
「貴方、税金が未納だから納めて下さい」という仕事だった。
考えて見れば酷い話だ。
でも相手は税金が未納だから卑下して居る。
こちらが「貴方は税金が未納だ」と言えば、払わなくてはと思う。
時々「どうして払わなければならないのだ」と喰って掛かる者も居る。
そんな時は僅かの知識で、此方も理屈を言う。
結果、納得する場合も在れば、納得しない場合も在る。
納得しなくても納めて貰わねばならない。
納得して無いフリをしてるだけかも知れない。
そんな2年が過ぎて、次は課税課の特別地方消費税の仕事に変わった。
特別地方消費税と言うのは、昔の料理飲食税。
つまり、スナックなどで、売上金が5千円以上のお客さんに対して3%の税金が発生する。
客から取った税金は店が預かって、後で税額を申告して納税する。
つまり自主申告なのだ。
若し隠して居ても、後の抜き打ち検査でバレれば課徴金が追加される。
それでスナックを回って、「申告漏れは在りませんか」と、自主申告を促す。
或いは電話をして促す。
課税課だが、納税課の様な仕事だ。
私の電話を聞いて居た先輩が、「君の電話には中身が無い」と指摘された。
つまり、それでは申告する気には成らないよ、と言う意味だ。
「他の先輩の話を聞いてご覧。あの人の話には中身があるだろ」と言われた。
実際のところ、電話での督促は難しいので、現場を回る事に成る。
現場回りの時は晩ご飯が出た。
現地の食堂で皆でご飯を食べた。
食後に一斉に回る。
2人のペアで、互いの受け持ちの店を一緒に回る。
回って見ると、殆ど客が居ない。
丁度バブルが弾けて、皆赤字を抱えて、店を止めるに止められ無い人が多かった。
「税金を払いたいから貴方も呑んで行ってくれ」と言われた事も在った。
勿論冗談だが、実は本音でも在った。
流行って居たのは中国人ホステスをいっぱい雇って居た店だった。
これを1年やって、また元の納税課に戻った。


遠い昔の、今は懐かしい昔話だ。





スイカ…20バーツ(約70円)
マンゴー…35バーツ(約123円)
ザクロ…24バーツ(約84円)


今日はこんなYOUTUBEを見て居た。



教科書に無いパラオと日本の国旗が似ている衝撃の理由|小名木善行


今日はまだ暖かい内に露天風呂に入った。




さて、今夜はうな丼。
いつも美味しい料理をありがとう。
ストレスが多い税の職場も、妻の愛情で支えられた。