チェンライの日々

タイ(チェンライ)に住んで15年。日々の暮らしを綴ります。

妻のこと

私は、若し日本に居たら、なんて事を時々考えたりするのだが、彼女の日本での食生活は、タイでの今の食生活と比べると、どうしてもタイの方に軍配が上がる。
日本では、昼は市内でグルメ旅行をして居たかも知れないが、夜はいつもインスタントラーメンだった。
私はそれを見て、いつも可哀そうだなあと思って居たが、後で、昼はグルメ旅行をして居る様だと言うことが分かって、少しは安心したのだが…。
偶には、タイの友人同士で、料理パーティーをして、とても楽しんで居た様だ。
唯、タイの食材は、京都では中々入手が困難で、大阪の輸入食品店に買いに行ったり、また、注文して宅配依頼をして居たりしたのだが、今のタイで食べて居る食材の様にはいかなかった。
今、タイで食べて居る物は、それこそ、我が家の庭に生えて居る雑草の様な物を採って来ては食べて居るが、栄養的には心配になる様な植物ばかりだが、恐らく、それでビタミン類等は、若しかしたら結構豊富なのかも知れない。
何よりも子供の時から食べて居たものだから、本人は十分満足して居る様だ。
毎日楽しそうに食べて居る。
他の食材にしても然り。
遊ぶ所は、日本の様には往かないが、何よりも親族が居る。
彼女は長年、母と一緒に暮らしたがって居たが、移住して直ぐにそれが叶った。
お義母様は、暮らし慣れた田舎の方が良かっただろうが、娘の希望で、都会暮らしをされた。
最後はとうとう田舎に戻られて、間も無く亡くなられた。
彼女に心残りは無いだろう。
特に彼女は子供が居ないので、姉や姪に対する思い入れは強いだろう。
バンコクに独り暮らして居る姉を引き取りたい様だ。
私もその方がいいと思う。


若し彼女が今でも日本で暮らして居たとしたら…、私はきっと、こちらで暮らして居る方が幸せだと、直感出来る。
それは一言では言い表し難いが、例えば、私がこちらで、毎日、タイメシを食って居る様なものだろう。
そして、いつも日本のことを思いながら…。


私は日本の親戚に未練は無いし、タイの気候が気に入って居る。
彼女も、雪が見れないことを除いて、タイの方が、断然いいに決まって居る。
『京都の夏は暑い』と言って居た。
タイ人がだ。