チェンライの日々

タイ(チェンライ)に住んで15年。日々の暮らしを綴ります。

SF映画鑑賞

未来社会のSF映画を見た。
人間は何らかのシステムで守られ、ロボットの様に喜怒哀楽の感情も無く、
只ボタンを押せば好みの食事が出て来て食べると言う毎日を繰り返し、
感情を抱いた者は病人と見なされ、何れ施設に送られ抹殺される。


そこで感情に目覚めた男女が恋愛感情を持ち、彼らと同様の仲間達の助けで、
別の世界への逃避行をしようとするが、
行き違いから、男性は感情喪失の治療を受けてしまう。


それでも約束通り逃避行を続けるところで幕となる。


何とも悲しい様な、或いは希望が持てる様な終わり方だが、
ふと自分の生活と重なり合わせて感じるものがあった。


私は毎日何の問題も無く、まるで温室に居る様に保護されて、
無為に生きて居るのではないかと。


勿論、喜怒哀楽は有るのだが、只万全と過ごしてはいないかと。
もっと情熱とかパッションとか、昔持って居た大志とか大義とか、
若い時に持って居た熱情とか希望とか。
歳と共にそう言う感情が薄れ、平々凡々とした生活が楽だし、疲れないし、
事無かれ主義になって居るのではないか。


今更若い時の様な熱情を抱く事は疲れるので、そう言う勇気も無くなって居る。


もっと青臭く生きてもいいのではないかと思った。
危険を犯してもいいのではないか。
有機物から無機物に返る前に、生きたと言う実感を持って死にたい。


この映画を見て、そう言う気持ちを呼び覚まされた。
映画の題名はロスト・エモーション。