チェンライの日々

タイ(チェンライ)に住んで15年。日々の暮らしを綴ります。

日本の思い出(嵐山)

日本の家を処分してからは、
帰国時は嵐山の安いマンスリーを利用するようになった。
でも、母が倒れてからもう5年以上帰って居ない。
前の家を懐かしく思うのは当然だと思うのだが、
何故か嵐山のマンスリーがやけに懐かしい。
そして、嵐山の業務スーパーに車で買いに行った時の事も…。


マンスリーは、独身用だったので、隣合わせの2戸を借りた。
母の事が心配なので、夜は狭いベッドに並んで寝た。
妻は一人悠々とシングルベッドに寝た。
いつも調理は妻の部屋でして、母の部屋に運んでくれた。
それが今とても懐かしい。
何て不便な生活だと思って居たのに、今となっては帰らぬ思い出。
もうあの光景は二度と無いのだ。
車でスーパーに買いに行った時の事も、まるでついこの間の事の様に思い出す。
もう、車も処分してしまったし、母も居ないし、今度帰国した時も、有り得ない光景になってしまった。
あの不便な生活を、長年住んだ家以上によく思い出して来るのは何故だろう。
人生とは常に過去のものだ。
今の瞬間が立ち止まる事は無い。
人生流転と言う事だ。
少し冷静になって考えると、誰だって同じだ。
そう考えると、少しは慰みになる。
私だけが、特に淋しい訳では無い。