チェンライの日々

タイ(チェンライ)に住んで15年。日々の暮らしを綴ります。

二兎追うもの

後2週間で、タイの真夏だと言うのに、今年は異状気象なのか、朝9時のベランダの温度は26度で清々しい。
もうすっかり私の皮膚はタイ化して居て、26度は涼しく感じる。


そう言えば日本の桜も早期開花と言う事で、やはり気候変動の兆候だろうか。
まあ、エアコンが要らないと言うのは、気持ちもいいし、電気代も助かるのだが…。


どうしても、今の時期になると、日本の桜が恋しくなる。
タイに住んで居れば、年中温暖な気候で、とても心地良いので、いつも幸せを感じるのだが、
やはり、心の何処かで、日本を恋しく思って居る。


外国に住んで居て、日本を思う気持ちと言うのは、
日本に居て、故郷を思う気持ちとは、少し異なる様に思う。
それは、日本の野山、文化に対する郷愁であり、

渇望しても、容易には手の届かない所に在るもの。

それを承知で来たのだが、漸く今になって、故郷を捨てた事に気付く。
「二兎追うものは、一兎も得ず。」と言うのとは、少し違うのかも知れないが、
タイに住んで居ても、心の底から満足出来無いで、

心の奥底では常に日本を渇望して居ると言うのは、二兎追う者では無いだろうか。




PS
日本に帰っても、タイを欲する気持ちは、無くならないので、私の様な人間は、永遠に二兎追う者なのだ。